私と彼と――恋愛小説。

サイトではちょっとした騒ぎが起きていた。


人気があれば叩かれるのは、何処の世界でも同じなのだろう。これ迄殆ど無かった誹謗や中傷のコメントが書き込まれる様になったのだ。


サイトでプロフィールに写真が載せられるのは、出版を果たした限られた少数に与えられた権利だった。


ある意味当然の制限だと思う。出版をすればサイト以外でも露出される事もある。要するに本人だと確認する手段があるわけだ。


無制限に許可をすれば、人気を得る為に無断で他人の顔写真を使う事も考えられる。


大抵のコメントは〈カヲル〉がサイトから特別な扱いをされていて狡いと云った僻みや妬みからくるものだった。


平等な筈のサイトで何故特別な扱いをするのか…そんな主張が繰り広げられた。共感と云う馬鹿げた形で妬みは広がってゆく。