私と彼と――恋愛小説。

「最近、色々考えるんだよね。どうしてオトコと長く続かないか?とかさ…」


「あー聞きたくないわよ。同世代の恋愛事情、仕事でもそれがテーマなのにお腹いっぱいって感じ」


「確かにねぇ…でもさ、思うんだけどこの商売ってさ良くないよね。変に人を見る目が肥えちゃう、出来るオトコやオンナに会いすぎる。結局普通のオトコだとつまらなく見えたりしちゃわない?」


恭子の話はもっともだ、初めは愉しくてもすぐに飽きてしまう。普通に会話をして待ち合わせて、気が向けばベッドへもぐり込む。


そんな普通が心地良いと思えるのは短い間でしかない。悔しいけれども、あの佐伯も刺激があった。


仕事も出来る、野心も持っていた。何よりも私と違う物事に対する視点も在った。今にして思えば、私を選ばなかったのは彼にしてみれば当然だったのかもしれない。


もっとも、女癖の悪さが足を引っ張ったのだから自業自得ではある。


「まあね。言えてるかも知れないね…」