「昏乃!きーてきーて!」

「...なんだい?今本読んでるから。」

「もー、聞いてよ!隣のクラスに転入生が来るらしいよ!」


はぁ...次の台詞は多分こうだろう
イケメンだったらいいな...でしょ


「イケメンだったらいいね!!」


もう、なんかわかってきた。
最近人間観察にハマってる。
今は心理の本を片っ端から読み潰してそれぞれの行動パターンを読み取るのが私の奇妙な趣味だ。

なんか最近つまらない。

ずーっと本を消費するだけの昼休み

仲が良いのかただの仲間なのかわからない微妙な友達。

「友達」と呼べる友達っていない
「仲間」なら数人いる
「メル友」なら十人はいる

私は携帯でメールするなら大丈夫。
むしろその方が語りやすい。

ケータイの人格と会話してるだけだから

ただ、時々LINEで苦手な女子に追加されてる時がある。

それはダメなのだ。

だって「あんた気持ち悪い」っていえば現実に絡んでくる。

そこで私は画面越しの現実をみてしまうことになる。

知らない人と話すからこそ、現実でも絡まなくて携帯の中の人格と捉えやすいのです...

「ぉーい!きーいーてーるー!?」

あ、忘れてた
この人が数人の中の一人の仲間。
映華っていう。
なぜか成績良いんですよね...
この間も総合三位だったし。
でもちょっとおとなしいんだ。

まぁ、その方が付き合い易いから助かるんだけどね。

「だけど、まだ学校来てないらしいよ
なんか不登校って噂と、岩手から来るんだって〜」

「え、不登校なの?」

「うん。噂だけど〜
あぁ〜、イケメンがいいなぁ!」

ほら、新しい人っていうだけでこんなに浮かれてる。
実際かっこよくない人もいるのになにこんなに舞い上がってるんだろう。

でもちょっとは気になる。しかし私の希望は「大人しい人」なので、イケメンだとタイプが合わないから嫌い。