特にアスカさんに至ってはネタにされるっていう確信すらある。

おまけにお祭りの時、私の首筋の痕を見て私とカイさんの関係に色目の間柄だと気付かれてしまった。
あの人はそういう人の事情を気にせずズカズカと平気で入ってこれる人だ。

一生会うたび言われ続けるんじゃないかって不安が過る。


だから『平常心、平常心』と心の中で呪文のように何度も解きながら、カイさんに接する羽目になった。

朝いつものように起こし行って一緒に寝た布団を見た時ドキッとしたけど、呪文を唱えながら声をかけた。

一緒にいるとあたふたして緊張しまうから逃げこむようにお店に立って時間を潰した。
今日も人っ子一人来る気配はない。
暇で仕方がないけど、居間で二人っきりになるよりこっちにいたほうが心臓のためと思う。


ていうかそもそも、あたふたしても感づかれて困る人なんてここの家にはいないと気づいたお昼頃。

これも罰の一つなのか、決して一番来てほしくなかったーーーーアスカさんが顔を出した。


「相変わらずこの店は暇そうだな!だから来てやったよ!」


と、なんとも有り難迷惑なお節介を焼きに。

昨日ぶりのアスカさんと二日連続で会ってしまったことに謎すら覚える。
今日も安定のタンクトップとビーサンでそのスタイルが定着しつつある自分が少し怖い。