「いらっしゃいませー」
コンビニに入ると店員さん以外人はいなくて暇を持て余してるようだった。
おつまみコーナーに着くと有無なしに端からおつまみを籠の中に入れてくカイさん。
そんなに食べるの?ってくらい籠に沢山入っていく。
それを横でジッと見ていた私に、もう満足なのか入れるのを止めたカイさんがこっちに振り返って。
「どれにすんだよ?」
「え?」
「アイス奢ってやるって言っただろ」
…本当に買ってくれるんだ。
…私って単純だ…。
アイス一つで機嫌が直っちゃうなんて…。
もうなんかどうでもよくて、思わず顔がほころんじゃった。
「アイスありがとうございます!」
帰りながらアイスを頬張る私はもう上機嫌だった。
単純すぎる自分に呆れたくなった。
買ってくれたのはガリガリ君。
ソーダ味が美味しくて頭がキーンとなりながら頬張る私をカイさんは横目に笑う。
口角を上げて笑うカイさんを見れて嬉しくなった私はやっぱり単純だ。

