ブンベツ【完】



強制まがいな話を振られたスイカを持つ「アスカ」と呼ばれたその人はヘラッと笑った。


「そっすね。女がいた方が俺的に楽しいっすから」


子供のような笑顔だけど言葉は粗い、支離滅裂な人だと思った。


「お前なーそのたらしっぽい発言やめろよ。ムカつくんだよ」

「えー?確かに俺女は大好きだけどたらし混んだことはないっすから。いつも女の方から、」

「へーへーわかりましたよ。大変おモテになるですねーアスカサマサマですねー」


「だからたらしは嫌なんだよ」と唾を吐き捨てるようにお店に入って行ったサジさん。
私と彼はお店の前で残されてしまった。


どうしよう。
参加するべきなんだろうか。
サジさんはああ言ったけど子供の私が出しゃばる訳にはいかないのかもしれない。
今日はやっぱり大人しく帰ろう。