新学期が明けた。
残暑が残る9月が忌々しく感じる中、まだ夏休みが終わったことを受け入れない自分を戒める。
始業式を終え直様カイさんの元へ向かった。
だけど、いつもの駅に着くと何故かそこには久々なアスカさんがいた。
気怠そうな雰囲気で暑さにイライラしてるのは話しかけなくても分かる。
こんなとこで何してるんだろうか。
もしかしたら誰かを待ってるのかもしれない。
「お前を待ってたんだけど」
恐る恐る話しかけてみたら「やっと来た」と言わんばかりの表情でそう言った。
一応なんでか分からないけど謝罪を入れどうしたのか聞くと、
「見るに耐えねーな」
「え?」
「お前、男でダメになるタイプの女だったか」
「ッ」
どこか白けた目を私に向けた。
冷ややかな見た事のないそれにゾッとする私を、アスカさんはジッと私を見据えてる。
なんで、アスカさんにこんなこと言われなきゃなんないのか分からない。
わざわざこんなとこで待ち構えてそれを言いに来たんだろうか。
「足元グラッグラなんだろ?」
「や、やめてください」
「そんなんじゃアヤセに付け入る隙を与えんぞ?」
「あ、アスカさんには関係ありませんッ」
「アヤセがヨシノくんと離婚したいって言い出した」

