後ろから腕が巻き付き隙間のないくらい抱き締められる。
するりといとも簡単に受け入れたカイさんのそれは中で熱を感じる。
「ハナ…」
耳に唇をつけて囁くカイさんの声色から余裕がないことは明白だ。
いつもと比べたら前戯は短い方なのに2人ともこんなに余裕がない。
「あんたを…滅茶苦茶にするかもしんない」
腰にそっと手を添えて、もう片方は私の手を握る。
だけど全然怖くなくて愛おしいとすら思えて。
握られた手を握り返して強く握った。
「ーーーーあッ」
それが合図だったかのように私の中で熱を帯びていたそれが動き出して、今まで感じたことがないくらい打ち付けてくる腰の動きが激しい。
肉と肉がぶつかり合う音とベッドの軋む音がどんどん遠くなって、気を抜けば飛びそう。
だから耐えるようにカイさんの手を握るけどそれでも波はやってくる。
それで頭が真っ白になって身体が痙攣するけど、また次のやつが直ぐ来て、の繰り返し。
ぐったりする私にキスをして上に乗せると突き上げてくるそれに声が出る。
もう羞恥心はなかった。
タガが外れたように襲ってくる快感にただ身を任せ、何度もカイさんの名前を呼んだ。

