ブンベツ【完】



私の位置関係が激しく謎だけれど、下に降りてテレビの部屋のエアコンを従順に点ける時点で私はペットなのかもしれない。

年上と年下、じゃなくて。
主人とペット、って今時流行らないし。

カイさんも絶対バカにしてる。
頭クシャっとしたとき顔は見なかったけど声が笑ってた。

こいつ人間じゃなくてペットかよ、って絶対そう思っての「大変よくできました」だったに違いない。

カイさんは意地悪だ。
頭を不意に撫でたり、こっちからしたらドキッてするのに…。

不意打ちにそれをやるなんて狡い。


「テレビぐらい点けろよ」

「リモコンが…って、ッふ、服着てください!」


卓袱台にコンビニ袋を置いて待機してたら、あたかも当たり前かの様に半裸で入ってきたカイさんにギョッとした。

肩にタオルをかけて下のスウェットしか履いてないその姿に慌てる。

どこを見て良いのかキョドる私の前に座ってコンビニ袋を漁り始める。

ちょっと待って色々おかしい!!