「帰るか?」
官能的な目差しを向けて訴えるカイさんのそれの先に、何があるのか安易に想像ができる。
今にでも針が振り切れそうなギリギリの私の意志は今にでも頷いてしまいそうだ。
帰ってキスを交わして、あの布団の上で快感に歪めるカイさんの顔を見て愛しさを感じたい。
カイさんはその事に『気を遣ってる』って言ってたけど、そんな気遣いなんてしないでほしい。
まだ全然慣れない私に対しての優しさで、だから「帰るか?」なんて私に選ばせようとしてくれてるんだって分かる。
それが何だか子供扱いされてるようにも感じて、
「…カイさんの好きにしていいんですってば」
虚勢を張って少しに睨みながら訴える。
カイさんだったら何をされてもいいって本気で思ってるんですから。
カイさんは目を見開いて驚いた表情を浮かべて一瞬押し黙った。
その表情を見た瞬間、困らせてしまったんじゃないかって思って慌てて弁解を口にしようとする私に、
「いいんだな?」
と食いるように視線をジッと合わせて、気の所為か少し声を低く感じた。
だからそれが本気で言ってるんだと感じさせるカイさんの雰囲気にドキッとする。
「ここで焦らすなよ」
「焦らすって…」
こんな至近距離でそんな顔されたらドキドキするに決まってるのに。
「あんたに "好きにしていい" なんて言われて今まで通り待てるわけないんだよ」

