ブンベツ【完】



水着になる為に来たわけじゃないのに…。
バーベーキュー初めての私がバーベーキューのセオリーなんてわかる訳ないじゃない。

だけど少なくともアスカさんのバーベーキューの概念はよく伝わった。
この人はバーベーキューというより『海』というベストマッチな場所で女の人の水着を見る為にあると思ってるらしい。


カイさんのとこに戻るまでの間「海に何しに来てんの?バカじゃねぇの?」と散々虐げられて、最後の方はもう聞き流す手段を覚えた。
そしたら次は「シカトこくなよ!」とも言われたけど、宛てにしたらいけないと思って返事はしなかった。


「アスカ!お前どこほっつきあるいてたんだ!!働けポンコツ!!」


さっきの場所へ戻るとそこにはテントが張ってあって、中でもうバーベーキューのセッティングが進められていた。
準備もせず女の人に声をかけてたそんなアスカさんにサジさんがゲンコツを食らわしてた。

食べる場所も焼く場所も既に出来ていて、テレビなんかで見る四脚の平屋根式のテントは結構広くて全員入っても余裕な感じだ。
私も何か手伝わなきゃいけない。
というか、手伝いたい。


「あの、何をすればいいですか?」


近くで炭を扱ってたさっきの坊主頭の人に声をかけると、その人は吃驚した様子で私を見た。
何か余計なことを言ったんだろうか。
不安になって「あの…」と言おうとした時、その人はハッと我に返ったように、