「お前の所為だからな?あと少しで番号教えてもらえたのによ」
と理不尽な事を言われても、やっぱり溜息しか出てこない。
「迷子なんて私言ってないです」
「知ってるよバーカ。そこまでバカじゃねぇっつーの」
「…じゃあなんで、」
「あのなぁ、お前みたいなのでも一人でうろついてたらナンパされる可能性だって1%くらいあんだよ」
「……」
「俺と別れた後お前がそんな目に遭ったらどやされるのは俺なわけよ?わかるか?」
「……」
「理不尽にも”何でお前が連れてこないんだ”って話になっちゃうわけよ?」
「……」
「だからこうして仕方なく、物凄く仕方なくお前を送り届けてやってるわけ」
「……」
「感謝しろ」と言わんばかりの顔をされても、やっぱり納得いかない私は黙ってアスカさんの後ろをついていく。
相変わらずというべきか、強引なとこは変わっていないらしい。
ヨシノさんが気にするほど、全然この人私に気を使ってないと思うんだけど。
あれ以来お店に来なかったのは負い目を感じてるからじゃなくて、ただ来なかっただけなんじゃないかって疑いたくなる。
「カイくんと付き合ってんだろ?」
「はい」
「俺あんなカイくん初めて見た。俺がお前に食ってかかったあの時、カイくんすげぇ大事に泣くお前抱えてさ」
「……」
「あの後ヨシノくんにこっぴどく怒られたよ。悪かったと思ってる」

