ブンベツ【完】



それからというものの、アスカさんは本当に行動がすごかった。
「来んだろ!?来んよなぁ!?」と電話越しに明日のお誘いを怒号を上げながら進めて、私の着替えを取りに行きながら明日の食材の調達にスーパーへ行った。

もう本当に明日が遠足で楽しみでしょうがな小学生の様な彼は、終始楽しそうで。
買い物が終わってお店に帰ってきてもずっとテンションが上がりっぱなしだった。

「サジもアスカも二言返事だった」と絶対嘘に違いないと思ったけど、ついさっき脅しの様な電話を聞いてたけど「よかったです」と苦笑いをしておいた。

カイさんはずっと黙ったままで、どんなにアスカさんがハイテンションでも運転役を押し付けられても文句ひとつ言わなかった。
なんかもうその姿は本当に諦めに近い様で、カイさん曰く『どんなに言ってもこっちが疲れんだけだ』という言葉が正にピッタリだったという事。


電話に出なかったお母さんに「明日友達とバーベーキューするから今日は泊まる」と少し事実を捻じ曲げて留守電に入れておいた。
きっと留守電に気づいてすぐ折り返して根掘り葉掘り聞かれると思ったから電源を切って強硬手段に出た私にカイさんは、


「今度あんたの親に挨拶しに行くからな」


どうやら全て聞いてたらしく、


「え!?両親に!?」

「あぁ」

「ど、どうしてですか!?」


単純に驚いてそんな言葉しか出てこない。