ブンベツ【完】



いや、確かにあんなに感情を露わにされて吃驚したけれど怒ってる訳じゃないのは確かで。
酷い事されったって言っても殴られた訳でもないし、衝撃的な事をぶつけられて思わず泣いちゃったけど。
それでヨシノさんに迷惑までかけて、それは本当に申し訳ないって反省してる。


「私全然怒ってません。怒る様なことされてないです」

「うん、優しいハナちゃんならそう言ってくれると思った。だからさ、ハナちゃんから直接そう言ってやってくんない?」

「え、あ、勿論です」

「今度バーベーキューしようぜって話があってよ、アスカとかサジも呼んでな?まだまだガキなアスカちゃんの為にここは一発やってやろうって話」

「楽しみです!私バーベーキュ夢だったんです!」

「夢?」

「はい。バーベーキュっていうものをした事がなくて、私の家族はどちらかというと夏休みってなると美術館とか展覧会に行っていたので」

「ハナちゃんのご両親が眼に浮かぶ。だからこんないい娘に育つんだな。見るからに箱入り娘って感じだ」


決して箱入りな訳じゃないけど、兄弟がいる家族と比べたら確かに干渉の矛先が集中的になるのは間違いない。
今年の夏は色々と濃い。
凄く謎ではあったけど花火大会にも行ったし、カイさんと出会って恋人にだってなれた。

楽しい事が増えていく。
時間が募るにつれて比例する様に、カイさんと同じ思い出も出来ていく。