目が覚めたのは日が傾いた頃だった。
窓から差し込む西日に誘われ目が覚めた。
だけど、現実に戻ると隣にいるはずのカイさんがいない事に気づく。
私一人だけが布団に寝ていた。
この前はあった温もりがない事に寂寥感を感じて、カイさんが寝てただろう場所に手を這わせカイさんの温もりを追いたくてそこに触れる。
だけど当たり前にそこに温もりなんてなくて、窓から入って来るヒグラシの声がだんだんと遠く聞こえ現実から背けるように目を閉じた。
どこに行ったんだろう。
記憶の最後はカイさんの愛おしいと感じた表情だったのに、いざ現実に戻ればこんな事ってあんまりだ。
目が覚めてもお互いの体温を感じながら抱き合っていたかった。
シャワーを浴びに戻ってるんだとしても早くここに戻ってきてほしいと願った。
だけど、カイさんがいないのはシャワーを浴びに行ってるんじゃないと分かったのは直ぐの事。
布団にしがみ付く私に扉越しから届いたのは、予想もしなかったヨシノさんの声だった。
「ハナちゃん起きてっか?俺ヨシノだけど、なんかさっきからハナちゃんの携帯すげぇ鳴ってるから言った方がいいと思って」
「ッ!あ、よ、ヨシノさんですか!?」
「ヨシノさんだよ」
「あ、あの私今、え、あ、」
「うん、分かってる。実はカイ今家開けててだから俺がいんだけど、まぁ突然扉開けたりしねぇから焦んなくてもいいぞー」
「ッ!?!?!?」
「本当は女子高生の生肌見てぇんだけどカイに殺されるから携帯、ここに置いとく」
「ッ!す、すみません!!」
「着替えも下にあんだろ?」

