ブンベツ【完】



当たり前で湯船に水は溜まってなくて二人でシャワーを浴びた。
浴びたって言ってもシャワーホックから流れるお湯を被りながらずっとキスをしてた。

逃げたりしないのにカイさんは壁に私の腕を縫い付けキスの雨を降らしてくる。
シャワーの音や吐息さえ心地よく聞こえるくらいでもう無我夢中にカイさんについていくので必死で。

羞恥心に駆られながらも絡められる舌に訳が分からずも応えて、外にいた時より体温が上昇してるのが分かる。
頭がクラクラして繰り返されるキスで呼吸もままならなくて、挙げ句の果てには足に力が入らなくなりシャワーが打ち付けるタイルにへばった。

呼吸が乱れる。
こんなに長いキスなんて初めてだ。
唇が少しヒリヒリするくらいキスをしたのにもっとして欲しいと思ってしまう。


「ハナ…」


私を呼ぶカイさんの声がいつもより色っぽくて、


「あんたを時々滅茶苦茶にしたくなる時がある」


シャワーを止めバスタオルを取りに戻りある程度体を拭いてくれたカイさんが、意識がぼんやりとする私を抱きかかえる。
脱衣所を出て向かったのはやっぱり二階でこの前みたいに優しく布団に下ろされ、私を見下ろす。


「これでも我慢してた方だ」


口角を上げて微かに笑うカイさんは私の顔の横に片手をついて、もう一つの手は私の首にへばり付く髪をどかす。
その行為すらゾクゾクして自分の中の何かが疼く様な感覚に襲われる。