私とカイさんのやりとりに気づいていないおじさんは問答無用に話を私に振ってくる。
それもかなりガツガツ攻めてくる内容だ。
「こんなニコリともしねぇ男のどこがいいんだぁ?」
「えっあ、あの、」
「おめぇさんまだ高校生なんだろぉ?避妊はしっかりしろよ?デキたらしゃれんなんねぇぞ」
「はいっ?!?」
ま、まさかここに来てそんな忠告を受けるなんて思ってなかった!!
目が飛び出るんじゃないかってほど目を見開いたし冷や汗も少しかいた私は何も言葉が出ず頭はパニック状態。
そんな動揺しまくりな私を、目の前のカイさんは肩を震わせている。
決して笑い事なんかじゃ…!!
「まったく最近のガキは阿呆ばっかりで困る。責任も持てねぇくせに事だけは一丁前だ」
「……」
「ハナっつったか?おめぇさんもこんな男といたらロクなことねぇぞ?」
「……」
「泣かされてんのが目に見えてる。早いとこ別れちまいな、後から後悔してもおせぇ」
嫌がらせなのかはたまた本気で私を心配してるのか、おじさんはまるで審査員長のような立場で。
目の前で自分の悪口のオンパレードにも関わらずカイさんは楽しそうに何故か笑ってる。
声に出して笑っているわけじゃないけど見るからに凄く楽しそうで、色々な所で置いてけぼりを食らう私に楽しそうなカイさんは「別れんのか?」と聞いてくる。

