会うことが当たり前だと思っていてくれるカイさん。
すごく嬉しかったし、もうこれ以上幸せになったら死んじゃうかもしれない。

そんなこんなでいつもの様にここに居座って午前中からエアコンの効いた快適な居間でテレビを見ている。

壁に寄っかかってテレビを見るカイさんの足の間に私が座ってるこの状況。
背中越しに感じる温もりと微かに聞こえる呼吸音にすらドキドキする。

当たり前かの様に私を足の間に座らせて逃がさないと言うように腰に手を回してるから体は密着して実際はテレビどころではない。

体がガチガチになってる私に気づいたカイさんは「こんな真昼間から手なんか出さねぇよ」って笑った。

意地悪く笑うその顔にまたドキッとする。


「腹減ったな」

「そ、うですね」


テレビの時計を見れば時刻は早くも正午手前だ。
ずっとドキドキしてたから時間なんて全く気にしてなかった。

午前中何もしなくても男のカイさんはそりゃあお腹が空くだろう。


「サジに電話してやれ。アンタが言えばすっ飛んでくる」


そう言えば最近サジさんに会っていない。
最後いつ会ったか記憶を手繰り寄せると、会ったのは花火大会の前日が最後だった気がする。

配達の仕事が忙しいのか、昼間以外でも全然顔を出さないサジさんに会いたい気持ちが強くなる。