この人に殴られれば私も憂さが晴れるんじゃないかと期待する。
カイさんに植え付けてしまった罪悪感が無くなるなら私はその痛みを受け入れよう。
きっと、これで良かったと思う。この人の苦しみが一つ減らせるのなら私は何でもしたい。
「あの日…あの最後の日、酷い事をしました」
あの日は確か雨で、
「…私、あの時の事後悔なんてしてませんよ。あれは…しょうがなかったんだと思います」
『ーーーーー…ごめんなさい…もう、嫌です』
私の声がシャワーの水の音と混じって扉の向こう側にいるカイさんに突き刺した。
頬を垂れる涙はシャワーの水に流され排水溝と消えて、私はその場で泣き崩れた。
「アスカさんの言葉に流された私が憎くて当然だと思います」
シャワーに当たりながら泣き崩れてる私の唇をカイさんは不意に奪った。
自分が裸である羞恥心よりもカイさんにぶつけられる想いに苦しくて私はただそれを受け止めた。
カイさんの顔は見なかった。きっと手放したくなくなると分かっていたから。
乱暴にキスを交わすカイさんの首にいつものように腕を回して、私は行為を受け入れた。
「カイさんが望むなら、私は喜んで頬を差し出します」
「…ふざけんな」
「カイさんにいらない罪悪感を与えたのは私です…」
「勝手に決めんな、自分抑えらんなくて泣くあんたを抱いたのは俺だ。あんたを憎んだ事なんて一度だって、」

