「ひでぇ女だな」と虫螻を見るみたいにコーラを飲むアスカさんに何も反論できず肩身が狭くなった。
「何の職業をされてるんですか?」
「あぁー……まぁ知り合いの事業を手伝ってる」
「そう、ですか…」
…あまり聞かれたくないんだろう。
だからそれ以上聞くわけにはいかず当たり障りのない返事になってしまった。
「それよりお前は?」
「え?あぁ、私はーーーー」
教師をしています、そう口にしようろした時。
「ーーーーーあ、やっぱりハナちゃんじゃん!!吃驚した!!」
私を見てにっかり笑う彼の言葉で遮られてしまった。
突然の状況にさすがのアスカさんも吃驚して振り返ると、そこにいるのは間違いなくうちの学校の生徒で、3人共私の受け持つクラスの子達。
その中でも私に声をかけてきたのが、補修でさっきまで一緒にいたツララくんから「スン」って言われてる杉崎くん。
「さっきドリンクバーのとこいたっしょ?俺すぐ分かった」
とニンマリ笑って視線を一瞬下にズラして何故か笑いかけられた。
「さっきまでツララと補修だったんでしょ?今からアイツと合流すんベーってなってんだよ」
「…あぁ、だからか。まったく集中しないしチャイムが鳴ると一目散に帰った理由はそれね。明日は倍にするからって伝えといて」

