涙を堪えてすくむ足を

どうにか前に出そうとした時

頭を撫でられながら

聞こえた安心する声。





『泣かない泣かない!』





見上げると笑顔の悠斗がいた





『さっ!行くぞっ!腹減った~』





腕を大きく動かしながら言う隼汰





『莉奈姉っ!はやくしろよ!!!


 莉奈姉の好きなハンバーグ


 なくなっちゃうよ~!』





『おいっ!ハンバーグ好きなの


 莉奈姉じゃなくて弟のお前だろっ!


 莉奈姉とりあえず行こう。』






大きな声で話す2人に先輩たちの集団から

注目され、私はその場から逃げ去るように

2人と駅に向かっていた