あ…私叩かれたんだ
涙が出てきて止まらない
「…ご…めんなさい…
わ…たし…必要…とされ…た…くて…
だから…」
泣きながらうまく話せないでいると
菜月さんに抱き締められた
『莉奈?よく聞くんだよ?
莉奈のお母さん、莉絵はね?
莉奈たち家族を大切にしていた
何がなんでも家族を愛情いっぱいで守る!
って口癖のように言っていたのよ
莉絵がいなくなってしまって数年、
莉奈は弱音一つ吐かずに毎日家事をして
家族みんなから頼りにされてたと思う
みんな莉奈の笑顔に助けられてる
莉奈からの愛情をいっぱいもらってる
でもね?莉奈も高校生でしょ?
恋だってするし遊びたい時期でしょ?
悩みもあるだろうし?
莉奈が皆の母親代わりをするなら
私は莉奈の母親代わりをする
私じゃ頼りないかな?』
優しい優しい言葉だった
