愛してるの表現。








「…な…菜月さん…っ!!!


 今日はちょっ…と…」





私が拒むと菜月さんは振り返り

真剣な顔をしていた






『莉奈、ご飯食べてる?

 ちゃんと生理来てる?

 あなた、痩せすぎ。


 莉絵に似たせっかくの美人が

 台無しの顔してるよ?



 お母さん、悲しむよ?』






涙が溢れた






何ヵ月も会ってなかったのに全部お見通しだ。



生理が3か月来てないことは気付いていた

でもママが死んじゃってから2年近く

止まっていた時期が続いていたから

またそういう時期なのかと思っていた






いや、そう考えないと…





そう言い聞かせていた






『避妊はしていたの?』





わからない





でもしていないんだと思う





いつも強引だから

私は痛くて早く終わることを

強く願っているのだから。







俯いて首を振る私。







『子供がもしお腹の中にいるって

 なったら育てるの?


 学校やめるの?


 その人と結婚するの?


 そのぐらい愛してる人なの?』






私は俯いたまま首を縦にも横にも

振れない状態でいる






『莉奈、顔あげなさい』





そう言われ、顔をあげると

菜月さんの顔がびしょびしょに

濡れていることに気付いた。






あ…泣かせちゃった





そう思った次の瞬間。







パシッ……










大きな音が部屋に響いた