「ふん………
やっぱり、お姫様は私じゃない人のほうがいいよねー」



少し、蒼衣くんの顔を見ながら不満げに言ってみると、


「…そんなこと誰も言ってないだろ。」


と言って、頭をコツンとつつかれた。



「まぁお前が姫になったらクラスで一番衣装が似合うだろうな。」


小さく呟かれた声を、私は聞き逃さなかった。