「ほぉ〜、幸せそうな顔してますねぇー」



花音が私の脇をつついてくる。


「してないしてない!」


それに………蒼衣くんは、お姉ちゃんが好きなんだし………。

昨日だって…。


「私の初恋、叶いそうにないかもね。」


誰にも聞こえないような声で、そっと呟いた。