「へぇ〜ドキドキしてたんだ?」
「う…る、さい………」
やばい、頭から湯気が出てきそう…。
「っ…もう、いいでしょ!
この大勢どうにかして!」
「え、やだ。」
やだじゃなぁい!
お願いだから、私の気持ちも考えてよ…
「ふっ…なに百面相してんの?」
「し、してないしてない。」
蒼衣くんが笑うと、息が私の顔に軽く吹きかかり、体が硬直して石みたいに動かなくなる私の体。
「ほ、ほらっ………お姉ちゃんが心配してるだろうし…ね?」
どうせ、こんなことを言っても、蒼衣くんはどいてくれないと思ってた。
でも…。
「…そうだよな。
麗華さん、心配してるかもしんねぇし。」
スッと私から体を離した。
胸がズキンと痛む。
お姉ちゃんが待ってるって言ったら、離してくれるんだね。
やっぱり、お姉ちゃんのことがすきなんだ………。

