どーせ、"ずっと前から気になってて…"
とかでしょ? だいたい予想はつく。

「その、ずっと前から好きでした。
その…つ、付き合って欲しいんです。」

「えっ………?」


別に、こんなこと言わなくても答えは決まってる。


「えっと、………その、ありがとう」

「あの、できれば返事が欲しいんです。」

返事ねぇ………

「………私は、本当に幸せ者だなぁって思うんです。」

「え……?」

「いつも、たくさんの人から思われていて………ほんと、幸せだなぁって」

別に、幸せじゃないけどね。

「だからこそ、誰か一人…とかはしたくないんです。」

「そう、ですか。」

「周りからみたら綺麗ごとばっかり、
なんて思われるかもしれないけど…
でも、凄く嬉しかった…ありがとう。」

「そんな…綺麗ごとなんかじゃ…
ないです!」

「え………?」

「俺は、平山さんの良いところ…沢山しってます。
いつも、自分の事より他人の事を優先して…ほんとにすてきな人だなぁって…」


おいおい、お前は私のストーカーかよ。

「ふふっ………ありがとう。
ほんとにありがとう。」

「っはい!………では、これで俺は…」.

「うん、またね………柏葉くん。」

柏葉くんは、照れ臭そうに笑って、教室に戻っていった。