「ちょ、待ってよーー!
あれだけ人の事待たせておいて………!」






なぜだか怒っているようにも見えるその背中を私は必死に追いかける。






すると、加賀谷がいきなりピタリ、と足を止めた。








「…ふごっ………
いったーい………いきなり止まんないでよ………」







彼の後ろを走っていた私は、案の定
加賀谷の背中に鼻をぶつけてしまった。







「…なんだよ、待てって言ったり止まるなって言ったり………忙しい奴だな。」








フッと笑う加賀谷の顔が、夕日に照らされて、いつも以上にかっこいい。






かっこいいなぁ………やっぱ、イケメン
なんだな………。









そんな事を思って、加賀谷の顔を見ていると…。








「なに?俺に見惚れた…?」






ニヤリと笑った。