「よしっ、入れ!」

先生が扉に向かって叫ぶと、ガラガラ
っと扉が開いた。

「えー、今日からこのクラスの奴になる
加賀谷 蒼衣 くんだ。みんな仲良くな」


加賀谷くんが教壇の前に立って顔を上げた ………瞬間


「キ………キャァァァァァァァァ!!」


あり得ない程の叫び声が聞こえた。
おいおい女子、もうちょっとおしとやかにしようよ。

今まで窓の外を見つめていた私は、彼の方を向いた。

「ッ……!」

女子が叫ぶ気持ちも分からない事もない。


整った鼻に、大きな栗色の目…
実に整った顔をしている。