学園祭の長い1日が終わり
奈緒たちとは校門の前で別れた。


美咲が一斗の顔を覗き込み

「一斗!!さっきから何黙ってるの?」

「いや、アイツ、マジで美咲狙ってんじゃね!?」

「アハッ!一斗考えすぎだよ、あとアイツじゃなくて葵くんだよ」

「だって“アイツ"美咲にウィンクしやがった」

「あれ?そうだっけ?」

一斗は一旦足を止めて美咲の顔を覗き込み

「気づいてねぇの?」

「うん!一斗の顔しか見てないし」

そう言って一斗の腕に絡みつけて再び歩き出した。

「マジで?超嬉しいんだけどー」

美咲はニコッと笑い首を傾けた。