学校の屋上に久しぶりに揃った4人の姿。


奈緒はずっと俯いたまま。

翔は静かに口を開く。


「美咲ちゃん俺は全て知ってたんだ
俺にだけはって一斗が話してくれてた、ゴメンね」

「ううん」

奈緒が静かに顔を上げ

「一斗、今度、美咲を泣かせたら私は承知しないから絶対に許さない」


「わかっている」


美咲は奈緒の手をとり


「奈緒、もう大丈夫
奈緒は始まったばかり
って言ってくれたじゃない
本当に、その通り
私達は始まったばかりなの…ね、一斗」

「奈緒、心配かけてゴメン美咲は俺が守るから」

「ん!!わかった」


翔は、何時ものように明るく

「じゃ、この話しは止めようぜ!ハイッおしまい」

と言ってパンと手を叩いた。
そのまま続けて


「美咲ちゃんのエプロン姿、楽しみにしてるよ」

<バシッ>

奈緒に頭を小突かれた。


「俺の美咲に近付くんじゃねぇ」


翔のお腹に軽いパンチが入った。

「美咲ちゃん助けてー」


4人は笑った。