「アイツが美咲ちゃんを傷付けたのは事実だよな」 「…」 美咲は小さく首を振った。 「美咲ちゃんには本当の一斗をわかってほしい 話だけでも聞いてあげて? その話が良い話なのか 残酷な話なのか俺はどちらとも言わない 自分の耳で確かめてから判断してほしいんだ 一斗の人間性だけを見てほしい それでも合わないって思うなら仕方ないよね どうしてもダメなら…」 翔は空を見上げ肩を震わせていた。