美咲は戸惑った。

「今なら引き返せる美咲次第」

「私、着いて行くよ」

「後悔しないな?」

「うん」


一斗は頷き、親から振り込まれていた生活費と自分の口座から現金を引き出した。

信州のとある駅まで切符を買い電車に乗った。


2人は無言でただ車窓の景色を眺めた。