昼になって翔が家に来た。

ほとんど荷物が片付いてしまった一斗の家は
前にも増して人が住んでる息づかいが感じられない。

リビングのソファーに座る2人は静かに話はじめた。


「翔、綾音の事で話ある」

「綾音って葵の妹だろ?」

「うん…俺こないだ2人で出掛けた」

翔は驚き一斗の表情を凝視する。

「はぁ?どうゆう事?デートしたってことか?」

一斗は海辺のデートの話を翔に全て打ち明けた。

翔は黙ったまま顔を上げなかった。


「俺は間違っているか?翔ならどうする?」

「俺は、どうしたかな…わかんね…お前は美咲ちゃんをまた裏切ったんだ」

「美咲とは完全に終わったよな」


「そうだな」

「もう何も言わない、だけど最後ぐらいカッコイイままで居なくなれよ」


「一斗!?わかってんよな?」

「あぁ」