「綾音…」

「好きになったの…ごめんなさい」

一斗は綾音の頭を撫でて

「いつ会う?会ったら手術頑張れる?」

「えっ!?」

綾音はビックリして一斗を見上げた。


「俺は、もうすぐ居なくなる、寂しい思いをするのは綾音なんだぞ」

「それでも、会いたい…約束してみたいよ」

「わかった」

「一斗への最後のワガママだから」

「綾音…最後なんて絶対言うな…」


一斗は綾音を抱きしめた
強く抱きしめたら折れそうな身体だった。


一斗の目から自然に涙が溢れだし

綾音も一斗の胸の中で静かに泣いた。