何気に通り過ぎようとした一軒の洋品店
店頭でマネキンが着ていた白いワンピースが目に入った。


「綾音ちゃん、これは?」

「うわぁー可愛い」

「じゃ、これにしようか…あと、これだな」


マネキンの横にズラッと並んでいた色んな種類のサンダルの中から白いサンダルを手に取った。

綾音のイメージにピッタリはまった。

綾音は試着室に入りワンピースに着替えた。


着替え終わった綾音の姿を見て一斗は優しく笑った。

「おぉ!よく似合ってる…じゃ行こうか」

一斗は綾音の荷物を持ち
出口へと向かった。


「あっ…ちょっと待って」

綾音は歩いて行く一斗を
慌てて追いかけた。


「あの…支払い」

「俺の奢り!安かったから気にしないで」



「ありがとうございます」


綾音は軽く、お辞儀をして嬉しそうに頬を染めた。


駅のロッカーに着替えと荷物を預け2人は再び歩き出した。