行くあてもなく、フラフラと歩き続けた。 大きな道路をはさんで見えるバス停のベンチ そこに座っている女子高生 それは綾音だった。 タイミングよくバスが停まりバス停は見えなくなった。 “今から学校かよ" 一斗はまた前を向き歩き出した。 普段なら振り向かない しかし、今日は違った。 それは学校とは反対方向になるバス停だったから。