淡々とした足並みの帰り道 校門を出たところに翔の姿があった。 「…」 「…」 無言のまま、一斗と翔は向き合った。 「一斗?」 一瞬、春の暖かい風が吹き抜け桜の花びらを舞わせた。 「美咲、行くぞ」 「一斗?お前何か勘違いしてね?」 「はっ?」 「美咲ちゃん、悪いな、一斗と話しあるから、駅前のファミレスに奈緒が居るから行ってて」 「うん」 美咲は少し小走りに、その場から離れた。