そんな、ある日の放課後


「今日、駅前のカフェの
オープンだって!
全部半額だよー皆で行こうよ」

奈緒が3人を見渡し誘ってきた。

だが、美咲は…

「今日ママが出掛けるから
桃花と留守番なんだ
3人で行ってきて」

「桃花って妹?」

一斗は美咲の顔を覗き込んだ。

「…うん」

美咲はソラッと視線を外し
窓の外に目をやった。

その様子を見て一斗は

「…あっ!奈緒、俺も行けないわ、バイトあるし」

「そっかー残念、今日は翔と2人かぁ」


奈緒は翔の顔をチラッと見て笑った。

「コラッ俺だけじゃ不満なのか?」

奈緒の両頬を摘まみ軽く引っ張った。

「イタッ」

「アハハ!!変な顔」

「翔のバカー」


いつも2人で、じゃれあっているが翔の奈緒を見る目は
いつも優しく思え、美咲にとっても理想的なカップルだった。