家から5分ほど先にあるスーパーで
3人で店内をぐるぐる回り頼まれた夕飯の材料を次々にカゴに入れていく。



「一斗、迷惑じゃなかった?」

カートを押しながら一斗は

「何で?俺は嬉しいけど?」

ニッコリ笑った。

「それなら良いけど…」

「あっ!学校サボったのバレっかな」


「それは仕方ないよ、、…家に電話しなよ!
御手伝いさん御飯作っちゃうよ」

「うん、後でするよ」


桃花は嬉しそうに、お菓子をカゴに入れて
一斗にジュースを指差し首を傾げた。


「ん!?どれでも良いよ」

桃花は困った表情で一斗を見上げ、もう一度ジュースを指差した。


「…じゃ、これ」


美咲は呆れたように

「桃花はスーパーに来ると、いつもこんな感じなの」

「そっか」


桃花がプリンを選ぶ姿を優しい目で見守る美咲の顔は優しさに溢れ

姉妹の姿を一斗は微笑ましいと思った。