「あっ…ママ!!お帰り」

「美咲!そちらは!?」

母親は一斗を見上げ手のひらを向けた。


「同じクラスの三浦一斗くん…」


「はじめまして三浦です」


母親と一斗は同時に会釈した。


母親は、ふと思い出したように

「あー彼氏!!…だよね、桃花に聞いてるわ」

「はっ?」

美咲は驚いて桃花の方へ視線を向けると
桃花はニッコリ笑い一斗の顔を見ていた。


「良かったら、御飯一緒にどうかしら?」

美咲は少し慌てて口調が早くなり

「ママ、いいよ」

美咲は学校をサボった事と
今日1日の事が頭に過った。


「美咲に言ってないでしょ?」


そう言って一斗の顔を見て首を傾げた。

「あの、ご馳走になります」

「そう、じゃ買い物行かないとね…そうだ!あなたたち行ってきてくれない?」

「うん…わかった」

美咲が桃花に

『桃花も行く?』

そう言うと桃花は嬉しそうに頷いた。