「お前のした事は許せない」 「はい」 一斗は頭を下げたまま目を瞑った。 「ただ…」 理貴はギュッと下唇を咬みチラッと佳奈の顔を見た後 「ただ…俺は忘れたい ここにいる佳奈のために そして新しい命のためにな」 「えっ!」 一斗は驚き顔をあげ、佳奈を見た。 佳奈は一斗に優しい笑顔で頷いた。 「俺は親父になるんだ卒業したら籍を入れる」 「……はい」 「今日は俺自身のケジメをつけに来た」