2月も終わりに近付いていた。


学校に向かう美咲と一斗。

校門の前で一斗は、ある人物に声を掛けられた。



それは…理貴だった。

そして、その横には佳奈の姿もあった。



「一斗!」


「理貴先輩…」

理貴も学校に行く途中のようで制服だった。

佳奈は私服、女子高に行ってるが3年は卒業式まで休みだった。

「少し話さないか?」

一斗は、理貴と佳奈が一緒に現れたのに少し驚いた表情になった。



「はい」

理貴は頷いてから

「ここじゃなくて学校の裏の河原まで一緒に来てくれ」

「はい」

美咲は心配そうに一斗を見上げた。

「一斗…」

それに気付いた理貴は顔色を変える事もなく


「一斗、この子は…?」

「俺の彼女です」

「そうか…」

理貴は美咲を見て

「君も来てよ」

そう言って理貴は佳奈と並んで校門の前を通り過ぎ歩き出した。


美咲は少し震えていた。

「美咲ムリするな…」

美咲は理貴の後ろ姿を見て首を横に振った。


一斗は頷いたあと美咲の手を握り理貴の後に続いた。