「美咲、これ…」

手に持っていた手提げの紙袋を渡した。

「プレゼント?」

美咲は嬉しそうに受けとると

「今、開けて」

「ありがとう、じゃ私も…
一斗も開けてみて」

美咲も持っていた手提げの紙袋を渡した。


ほぼ同時に開けて2人で顔を見合わせた。


「何で?」

「スゲェな」


2人が手にした物
それは同じブランドの色違いのマフラー
美咲が赤を基調にしたチェック柄で
一斗は青色を基調にしたチェック柄

「こんな偶然ってあるんだ」

「なービックリ、…それ貸して」

美咲のマフラーを受けとり首に巻いてあげた。


「ありがとう、一斗も貸して」

美咲も一斗にマフラーを巻いてあげた。

「サンキュ!温かい、大事に使うからなっ」


そう言って美咲の頭を優しく撫でた。