家に着くと桃花が待ち構えていたようで美咲に飛びついた。

拓に会える喜びで、いっぱいのよう。


「ちょっとバッグ置いて来るね」


美咲が玄関に入ると桃花はそっと一斗に手紙を渡した。

一斗は自分を指さし

「俺に?」

と言うと桃花は頷き一斗のブレザーのポケットを指差した。

「うん」

一斗は手紙をポケットに仕舞った。