告白されてから

毎朝、葵は美咲のクラスに訪れては

「美咲セーンパーイ!!おはようございまーす」

と、元気に顔を覗かせていた。

「葵くん、おはよう」

挨拶だけならと、美咲は笑顔で返事をした。

告白したことには触れず
朝の挨拶だけで、居なくなる。

一斗は葵が来る度に口には出さないが
キッと睨み付けていた。

そんな事が3週間ほど続いたが
ある日ピタッと無くなった。

一斗は

「葵の作戦かもな、あんな奴、誰が心配するか…」

「一斗?葵くん悪いことした訳じゃないし
もう良いじゃん、ねっ」



“大丈夫だよ、一斗
でもね本当は心配しているんだ
バスケなんか、とっくに辞めてて
昨日、学校も辞めたって
どんな理由かなんてわからない…
と言うより、私は葵くんの事は何ひとつ知らない

それなのに、この胸騒ぎって?
葵くん一体、何があったの!?
でも、心配してるのは
一斗も一緒だよね?"