りんご

「ほら、ほっぺが固いよ。力を抜いて愛ちゃん。」

「ほ、ほんなこと言ったって・・・。」

少女は、手を離す。

「ほらほら、口元をゆるめる。」

「く・・・口を・・・?」

「そう、口。」

愛は、ゆっくりと口元をゆるめる。

「うーん・・・なんか、わざとらしいな。」

少女は、顎に手を当てる。

「わたしは、笑うことが苦手なんです。だから、やっぱり無理なんですよ・・・。」

赤野愛。

それが、わたしの名前です。

わたしは、昔から人付き合いが下手で人と話すのが苦手なんです。

でも、みぃちゃんと会えたことで人とは、少しずつ話せるようになりました。

「愛ちゃんったら、またそんなこと言う。ほら、ポジティブ、ポジティブ。」