りんご

「ん?どうかした?」

みぃちゃんは、首を傾げてわたしの顔をのぞきこむ。

「ご、ごめんっ・・・。みぃちゃん、わたし学校に忘れ物した・・・。取りにいってくるねっ・・・。先に帰っててっ・・・。」

そう言って、わたしは学校に向かって走り出す。

「あ、ちょっと、愛ちゃんっ・・・。」

みぃちゃんは、手を伸ばす。

「・・・。」

みぃちゃんは、黙りこむと理香子を見る。

「仕方ないから、さきに帰ろっか。りっこ・・・。」

「・・・そ、そうですね・・・。」



「はぁ、はぁっ・・・。」

わたしは、みぃちゃんたちの場所から少し離れたところまで走ると息を吐く。

「・・・。」

どうしよう・・・逃げてきちゃった・・・。

本当は、忘れ物なんて何もない・・・。