〜咲紀〜

2年2組の窓際に親友と楽しそうにしてる男の子がいた。

男の子は無邪気そうにはしゃいでいた。

いつからだろう。

あの子と友達になったのは。

数え切れないくらい昔のことかな?

私は咲紀。
あの子っていうのは、幸喜のことね。
幸喜とは昔から仲がよく一緒に遊んでた。今も時々遊んでるし、喋ったりする仲。
「なに。そんな顔してんの〜」
私と正反対のテンションで話しかけてくるのは、親友のあこ❤️
あこは中学になってから、友達になった。たしか、裕也だっけ?その子と同じ小学校だったような。
「だってなぁ。なんかなぁ。」
「なにが言いたいの⁇」
あこがとても不思議そうに覗いてくる。
「な つ ま つ り」
私があこだけに、聞こえるように、ひそひそ声で言った。
あこはまだ不思議そうな顔のまんま。
「夏祭りがどうしたのよ?」
あー。あこは分かってないなぁ。
夏祭りといったら、行くメンバーを決めなきゃならないでしょーが!
去年は幸喜と親と行ったんだけど、あれは恥ずかしかったなぁ。中学生にもなって親と行くなんて。下を向くことしかできないよ。
今年はあこと行きたいなぁ。
幸喜はどうするのかな?
別に幸喜と行きたくないって訳ではないからね?でも、誘いづらいなぁ。
「一緒に夏祭り行かない?」
私はあこを誘ってみた。
「うーん。考えとく…」
あこは乗り気じゃないのかなぁ?