「あれ。1年?」 突然、奥から女性の声がした。 「あ?」 確かめようとするも、まだ目が慣れない。 「ここにあたし以外の人が来んの、初めてだなー」 その声は呑気にそう言った。 目が慣れてくる。 パイプ椅子に腰掛けるその人物。 「……!!」 俺は目を見開いた。 だってそこにいたのは 「あは、やっぱ知ってたんだ。」 「おう…じ…」 そう。 先ほど見た、王子だった。